London(ロンドン)から電車で20分くらいの所にあるSt Albans(セント・オールバンズ)という町に行きました。Golders Green(ゴールダーズ・グリーン)から行くと、Hendon(ヘンドン)という駅が一番近いので、Hendonまでバス183番か83番に乗ります。Hendonには駅が2つあり、Hendon Central Station(ヘンドン・セントラル駅)は地下鉄の駅、Hendon Station(ヘンドン駅)は電車の駅になります。それぞれ別の場所にある駅なので、間違わないようにしてください。
Hendon StationでSt Albans City Station(セント・オールバンズ・シティ駅)までの切符を買います。Anytime Day Singleという時間未定の片道チケットで£12.50でした。
時間指定で事前に購入しておけば、もっと安く切符を購入できますが、今回は時間を決めていなかったので、普通の値段で当日券を購入しました。
駅には改札口がないことが多いですが、車掌が電車の中で改札します。St Albans City Stationは改札口があり、もし切符を持っていない場合は超過料金を取られます。
St Albans CityStationでPotters Crouch(ポターズ・クラウチ)のCEOであるMr. David Brownと待ち合わせをしていました。彼とは大阪で出会い、私がSt Albansに行く予定があると言うと、Potters Crouchの工場に招いてくれました。Potters Crouchは高品質のルームディフューザーを作り、販売している会社です。私がDavidと出会ったのも彼らのルームディフューザーを販売しているお店でした。
彼に駅まで車で迎えに来てもらい、そのまま工場に連れて行ってもらいました。工場はSt Albansから少し離れた所にあり、のどかな牧場に囲まれています。車から降りるとふんわりと香水のような匂いが漂っていました。工場はスレート造りの昔ながらの建物で、その中に香りの原液を混ぜたり、ろうそくを成型したりする作業場がありました。Davidが皆さんに私を紹介してくれ、どの人も親切にディフューザーの作り方を教えてくださいました。小さな工場ですが、ここから世界中に製品を輸出しており、日本でも販売しているそうです。
製品はろうそくやワックス等、色々なディフューザーがありますが、私はスプレーを買いました。Davidと出会った時に気に入ったMadame Elisabeth(マダム・エリザベス)という香りとSimply Rose(シンプリー・ローズ)を選びました。Madame Elisabethは会社の創設者の母親の名前にちなんで名付けられた香りです。彼女は乳がんで亡くなった為、Madame Elisabethの売り上げの一部をBreast Cancer UK(乳がん患者を支援する団体)に寄付しています。
Madame Elisabethはフルーティでフレッシュな香りで、Simply Roseはバラの甘い香りです。品質が良いので1、2回スプレーするだけで十分です。日本の商品のCMでは何度もスプレーしていますが、同じようにPotters Crouchのスプレーを使うと匂いがきつくなりすぎるとDavidに教えてもらいました。
ルームスプレーは1本£8.00です。日本で買うと輸入費や取扱手数料等でかなり上乗せされるので、Londonに行く機会があるなら、St Albansで手に入れるとお得です。
帰りもDavidに車で送ってもらい、Verulamium Museum(ベルラミウム博物館)で降ろしてもらいました。VerulamiumとはSt Albansのローマ時代の名前です。St Albansの名前の由来は、イギリスで最初の殉教者であるSt Albanで、彼が処刑されたのがこの町でした。Verulamium Museumは小さな博物館ですが、ローマ時代の遺物が多く展示されており、どのようにSt Albansが発展していったのか等を学ぶことができます。入館料は近くにあるローマ時代の劇場の遺跡の入場料とのセット料金で£7.50です。
Roman Theatre of Verulamium(ローマ時代の劇場の遺跡)にも行きました。この劇場は西暦140年くらいに造られ、宗教行事やレスリング、動物のショー等が行われていたそうです。コロシアムのような建物だったようですが、今は芝生に囲まれたのどかな風景に変わってしまっています。1本だけ立っている石柱が印象的です。
Verulamium MuseumからVerulamium Park(ベルラミウム・パーク)を通って、Ye Olde Fighting Cocks(オールド・ファイティング・コックス)というパブに行きました。白い漆喰の壁がきれいですが、イングランドで最も古いパブというだけあって、パブの看板が真っ黒で何が描かれているのかわからなくなっていました。
ここで昼食としてBanger and Mash(ソーセージとマッシュドポテト)とビールを頂きました。Banger and Mashはポテトがクリーミーでグレイビーソースとよく合います。ソーセージも外側がパリッとしていておいしかったです。Banger and Mashは£15.35で、ビールは£2.10です。
St Albans Cathedral(セント・オールバンズ大聖堂)に行きました。学校の特別なミサが催されていましたが、大きなRose Window(ローズ・ウィンドウ)やSt Albanの聖堂を見ることができました。この大聖堂の身廊はイングランドで最も長いそうですが、ミサの邪魔になるので見ることはできませんでした。
St Albanは1700年前にこの場所に葬られ、以来ずっと神聖な場所とされているそうです。祠の周りには聖書が置かれ、信者がお祈りに来るのだろうと思いました。
Rose Windowは元は普通のガラスがはまっていたそうですが、1989年に色とりどりのステンドグラスに変更されました。色遣いが細かくてとてもきれいです。
St Albans Cathedralの前にはSt Albans Schoolという学校があります。建物は元はSt Albans Abbey(セント・オールバンズ修道院)でした。また、学校の一部であるThe Great Gateway of the Monastery(ザ・グレート・ゲートウェイ修道院)は昔は牢屋だったこともあるそうです。
St AlbansにはTudor Style(チューダー様式)の建物が多く残っています。Ye Olde Fighting Cocksのように白い漆喰に覆われた壁と黒い柱のコントラストが美しいです。St Albans Cathedralの近くにあるGeorge Street(ジョージ・ストリート)がSt Albansで最も古い地区とされ、チューダー様式の建物が軒を連ねています。
St Albans City駅よりLondonに帰ります。帰りはLondon Thameslink(ロンドン・テムズリンク)内ならどこで降りても良い切符なので、St Pancras International Station(セント・パンクラス・インターナショナル駅)で降りました。この駅はパリに行くユーロスターの発着駅で、多くの人が利用する忙しい駅です。
この駅の中にピアノが置いてあり、誰でも弾けるようになっています。ピアノは2台あって、2台とも誰かが弾いていました。私はピアノを弾けないので聞き役専門でしたが、皆さん上手だったです。これらはStreet Piano(ストリート・ピアノ)と呼ばれ、Play Me I’m Yours(プレイ・ミー・アイム・ユアズ)という団体が寄付したピアノが元だそうです。
St Albansは小さな町ですが、坂が多いので1日歩くと疲れてしまいました。雨が降っていたり、St Albans Cathedralで特別なミサが行われていて全て見学できなかったりしたので、ディフューザーを使い切ったら買いにSt Albansへもう一度行こうかなと思います。